「今はもうやらない」「従来とは変わってきている」という、全83項目の看護手技について、簡潔にわかりやすく解説。
新しいガイドラインや、エビデンスをもとに、「今はもうやらない」「従来とは変わってきている」という、全83項目の看護手技について、簡潔にわかりやすく解説。
■注射・採血・輸液
・採血前に腕を「叩いてはいけない」
・真空管採血では「血液が出てきてすぐに」駆血帯を外してはいけない
・採血管での採血は、「凝固系からとらない」
・筋肉注射時に「腕をつまんで」穿刺してはいけない
ほか
■気管吸引
・吸引カテーテルは、「陰圧をかけながら」挿入してはいけない
・気管吸引時、吸引カテーテルは「回転させない」「上下にピストン運動はしない」
・気管吸引時の手袋は「滅菌でなくてもよい」
■日常ケア
・酸素吸入は「加湿しない場合もある」
・麻痺側で体温・SpO2、痛みがなければ血圧の「測定をしてもよい」
・麻痺側の脱臼予防のため「腕を三角巾でずっと吊らない」
・良肢位での「固定は不要」
ほか
■皮膚・排泄ケア
・体圧分散、踵部を上げるために「ふくらはぎの下のみ」にクッションを入れることはしない
・褥瘡リスクの高い患者のシーツは「ピンと張らない」
・褥瘡の創部・創周囲皮膚の洗浄は「生理食塩水でなく水道水でよい」
・下痢のとき、「頻回 に」陰部(殿部)洗浄を行わない
ほか
■消毒・滅菌
・消毒薬や軟膏の「口切りはしない」
・イソジンでの消毒は「あおいで乾燥させても意味がない」
・ローテーション消毒は「行わない」
・手指衛生で「クレゾール石けん液は使わない」
ほか
■救急ケア
・過呼吸時に「紙袋で口元を覆わない」
・てんかん発作のときに、「ものを入れて舌を守らない」
・指先の出血時「駆血は行わない」
ほか
■急性期ケア
・人工呼吸器回路、「定期的な交換は行わない」
・肺炎予防のための「ネブライザーは行わない」
・背部クーリングには「解熱効果は少ない」
■ドレーン管理
・尿道留置カテーテルの挿入時に「鑷子で持たない」
・開放式ドレナージの先端を「水につけておかない」
・一部のドレーンでは、ミルキングローラーを使った「強いミルキング」は行わない
・体位変換時に、閉鎖式胸腔ドレーンは「クランプしない」
■周術期ケア
・周術期の“器具を用いた呼吸訓練”は「術後合併症にそれほど影響しない」
・術前にはやはり「剃毛はしない」
・テープテストには「はっきりした根拠はない」
・術前の前投薬は「極力行わず、歩行・車椅子入室で」
ほか
■栄養・食事ケア
・胃チューブの挿入位置の確認は、「エア音だけでは万全ではない」
・経腸栄養剤は「温めない」
・PEG周囲からの“漏れ”で「カテーテル径を上げてはいけない」
・PEGカテーテルの慢性期に「Y字ガーゼは挟まない」
ほか
■透析ケア
・透析中の食事は「対象者によっては禁止」、摂る場合はギャッチアップか座位で
・透析中に緊急災害が起こった場合、「遮断しないで血液回収する」
■新生児・小児ケア
・出生直後は「沐浴をしない」「無理やり胎脂を取り除かない」
・新生児の眼の清拭時は、「目尻→目頭」の方向で行う
・授乳のとき、「乳首を清浄綿で拭かない」
・授乳のとき、毎回毎回「授乳量はチェックしない」
ほか